• [02月25日(金曜)]
  • 尾張町総会
  • 今期の尾張町町会と商店街振興組合の総会が、山田理事長・議長の進行で、光画社を会場に参加者約15名の下で行われました。
    近年は概要を必ず読み上げることにしています。
    「商い文化」と「情報発信」という二つの極端をつなげるのは、尾張町商人が連綿と培って来ている「こころ売り」であり、尾張町の「こころのルネッサンス」であったと思います。
    見栄えでなく、例え他と比べてそんなに立派でなくとも、一時でない「続ける」ことをベースにした、本物のいぶし銀のような、良く見ると飽きることのない輝きであります。
    その時だけでない、ずっと継続するものに特有の深みのあるものを持ち続けて来た一年。
    私達が大事にする「こころ売り」とは、そんな深みというか厚みというか、ちょっと見にはあまり目立たない、芯のある姿勢のはず。
    とはいえ、「尾張町らしく」(考えてみれば、抽象的な表現だけに、常に追い求め・問い直さなければならない事柄であることに、逆に永遠のテーマを持ちつつ)あり続けることは、大変な努力の必要なことです。有言実行という、みずからに課したことをもって行動する。要は踏みとどまらないことに尽きると思います。
    誰も見ていないと考えても、どこかでお客さんは見ています。
    また精神的には、私達の先代が、子孫の一挙手一投足を見つめ続けているはずです。
    「本当の意味での“人様のため・お客様のため”とは、“自分のため・自分の店のため・自分の子孫のため”」に還元されて来るものです。
    安閑とせず、まず行動する→行動し続ける。
    少なくとも、こうした姿勢はお陰様で今年も続いてきたようですし、それが若手会にも及んでいるように感じた一年でした。
    時代や経済や社会は、私達を甘やかしてくれません。
    逆に厳しく・激しく....これを試練と考える時、商売のやり甲斐を覚えるような気がします。求められることは多く、報われることは少ないように思われる時こそ、尾張町商人の“こころ粋”を発揮するチャンスだったはず。形を超えたこころを大事にして行くことこそが、真にもとめられていることであると信じて。
    大事なのは、他人を当てにすることなく、見えない部分で本物志向をし、本物の価値復帰による「こころのルネッサンス」を自らが実践し続けたことだと感じます。
    これも尾張町を愛する皆様方の温かいご理解とご支援があってこそと厚く感謝申し上げ、今年一年の活動実績についてご報告させていただきます。

    この後に
    第1号議案 平成16年度事業報告及び決算報告の承認と監査代表の監査報告
    第2号議案 平成17年度事業計画案及び予算案の承認
    第3号議案 役員改選(人気が2年のため)
    第4号議案 まちづくり協定策定事業
    第5号議案 小冊子出版事業
    第6号議案 ミニ美術館フラッグ・絵地図作製事業
    第7号議案 若手会の報告
    第8号議案 その他
    と議事を進行し、特に役員改選に絡んで新たな若い理事を3名入れることに決まったことは、これからの商店街の継続的活性化に大きな励みとなりそうです。

    事業計画で述べた概要が、これでますます生きてくるようです。
    新年度の景況について政府ベースと民間ベースでのものが発表され、その微妙な食い違いが話題になっておりました。
    一言でいえば、自らを肯定する立場の政府から出た景気予測に対して、あくまで現実を見つめる民間の景気予測が、その指針を左右したのではないかと思われます。
    確かに21世紀に入り、世の中は世紀の狭間に現出する暗さばかりが人々の目に映り、ともすれば地震や津波などの多くの天災ばかりが話題になるきらいがありました。
    とはいうものの、一方では明るいニュースや、新しい技術革新の話も確実にあり、私たちの生活様式もいつの間にかどんどん便利になっていることにも気づかれることと思います。
    身近には、携帯電話が急速に多機能となって来ており、コンピューターの形にこだわらないユピキタス社会(コンピューターと生活が密着し、あえてコンピューターを意識しなくても生活をバックアップしてくれるような社会)の到来が間近になりつつあることが予感されています。
    また一方、北陸新幹線の着工が具体的に見え始める(逆に尾張町のこれまでの個性が注目されそう)など、必ずしも偏った未来観を抱くこともないのも事実です。
    こうした動きの中、何が大事でそうでないのか。良きにつけ、悪しきにつけ、ただ目の前のことに一喜一憂しているだけでは、時代に流され、やがて時代に取り残されて行く....。
    やはり受け身であるよりも、こちらから出て行き、しかも自らの個性を発揮することで差別化を図り、かつ継続する力を持ち続けて来たことが、今日の老舗の街・尾張町を築き上げた原動力のはず。
    尾張の圀・荒子をルーツに持つ私たちの底力のはず。
    「尾張町らしさ」を『商い文化』として表現し、商いの"こころ粋"と情報発信力をクロスオーバーさせ、尾張町ルネッサンスの気概を持って、今こそ「尾張町ブランド="THE OWALAN(終わらん)"」の灯で、北陸経済を照らして行きたい。
    と考えることこそ必要なのではないでしょうか。
    そしてその灯を受け取る尾張町若手会も、そろそろ第2世代となり始めています。
    私たちが先代から受け継いだバトンを、さらに先に歩むように渡して行く時も近づいているようですし。
    組合員の皆様の温かいご理解によるご支援とご協力を賜りますようお願いいたします。