• [7月2日(水曜)]
  • 尾張町公衆無線LAN工事
  • 何回かNTT西日本の技術の方と煮つめて来た公衆無線LANシステムも、いよいよ形に見える日がやって来ました。
    一番の問題点は、平成11年の10月末に開通させていた尾張町エクストラネット無線LAN(愛称=OWALAN・SYSTEM)とのセキュリティの絡みでした。
    今回の、誰でもが無料でインターネットへアクセスできる開かれた新システムに対し、
    従来のものは、精密な電波の指向性(10cm内の誤差しか認めないことでセキュリティを高めている)と、きっちりしたパスワードで保護されて、指定の店内パソコンからしかアクセス出来ないものであり、それらとの共存をどうするか
    問題が多ければ多いほど、逆に挑戦しようというバイタリティが涌いてきたともいえます。
    岐阜県多治見商店街のシステムを視察に言ったのもそうした情熱が背景にあったからでした。
    過去の出来事を思い返している内に、工事の高所作業者はそんな感傷をこともなげに置いて行き、はやメインアンテナを取付け出しています。


    たしかに結論が出され、一つの方向性が決まると、あとはあっけないほどに速く物事は進むもののようです。
    基本スタンスは、既存の100Mの光をベースに途中で相互干渉出来ないように既存無線LANと新しい無料公衆無線LANに分岐させること
    そして新しい無料公衆無線LANはFreeSpotを活用して行く
    通常のFreeSpotは限られた建物内しか使えないケースが多いのに対して、尾張町のものはアンテナを屋外に立てることで、屋内よりも屋外を主体として商店街の道路に電波を飛ばすようにする。(逆に建物内は保証の範囲外となります)
    約600mは電波が飛ぶ位にアンテナの性能が良いので、道路上に展開するには理想的であり、何よりもあまり屋外での事例がないのがやり甲斐のあることに感じられるのです。
    尾張町の無線基地である老舗交流館の中でも、商家の雰囲気を壊さないように配慮しながら配線は着々と進んでいますし


    ちょっと見ると昔ながらの商家の箱階段に見えるでしょう!
    でも、階段下の戸を開くと、そこには情報機器と端末のMacintoshパソコンが鎮座している....
    単なるITでもなく、昔風情だけにこだわるだけでなく
    新しさと古さを融合させた魅力的な美を覚えるのは私だけでしょうか。


    勿論、二階に上がると(すみません、関係者のみの入室となっています)
    屋外アンテナから引き込んだ光ケーブルを受けたルーターやハブ類や特殊アンテナがぎっしり
    ケーブルや電源コードのジャングルになっていて、NTTさんの技術力を見せられるようです。


    尾張町通りに出て、iPODtouchの設定からFreeSpotを選択してアクセスしてみると
    きれいに尾張町のホームページが出て来ます。
    これなら、この街を訪れて来た方が、必要な端末機器さえ持っていてもらえば
    いつでも(管理の都合上、朝9時から夜9時まで使用できます)、尾張町通り沿いにインターネットへ入ることが出来るわけです。
    7月5日に開通する東海北陸自動車道や2014年に開通予定の北陸新幹線によって、人の交流や物の流通が多くなる中に於て、個性的な商店街創りへの布石となり、ひいては金沢市全体の古くて新しい町の魅力に貢献出来ることを願っています。
    いらっし尾張町へ、いらっし金沢へ。